農薬事業殺そ剤について

殺そ剤について

薬剤選定の重要性について

「殺そ剤」とは名前の通りネズミを殺す薬剤ですが、殺虫剤や除草剤と違い、対象のネズミに直接配置したりして使用するものではありません。通常は餌として食べることにより、接触粉剤として使用する場合も最終的には体に付いた薬剤を舐めることにより、口から摂取し効果を現します。

したがって殺そ剤を配置する場合には、機械的に等間隔に置いてもネズミがやってこなければ全く効果ありません。ネズミの習性、生態を理解した上でネズミが最もよく利用する場所に配置する必要があります。

農薬
農作物等の保護のために使用するもの。
農地のみではなく貯蔵中の農産物、観賞用庭園樹、花卉、街路樹等も含まれる。
防除用医薬部外品
もっぱら人の衛生のために使用するもの。
動物用医薬部外品
もっぱら動物の衛生のために使用するもの。

畜産施設での殺そ剤使用区分例

畜産施設での殺そ剤使用区分例

農薬取締法の解釈からすると、敷地内の花壇の植物や植木をネズミの被害から守るためには農薬殺そ剤を使い、敷地内の雑草地に生息し畜鶏舎に侵入するネズミを駆除するには動物用医薬部外品殺そ剤を使うことになります。

農薬取締法が改定され、違反した場合は最終使用者も3年以下の懲役、または100万円以下の罰金の罰則が科せられます。

同じネズミを同じ殺そ剤で駆除するので判断が難しい場合もありますが、原則として何をネズミから守るのかということで判断してください。

畜鶏舎に隣接して農地がある場合には非常に判断が難しいのですが、農作物を守るためには農薬殺そ剤、動物を守るためには動物用医薬部外品殺そ剤を使用するという判断で間違いはないでしょう。

タマゴは既に食品との判断から医薬部外品と判断されます。

各種動物に対する留意点

殺そ剤はネズミという哺乳動物に対して致死効果のある薬剤であるため、使い方を誤れば他の動物に対し中毒の危険のあることは確かです。 硫酸タリウムは、中毒したネズミを天敵動物等が大量に食べた場合の二次危害の危険性があります。
一方、ワルファリンやダイファシノンには鳥類に対する毒性は実際上ほとんどないと言え、さらにビタミンK1という解毒剤があるので安全性の高い薬剤です。防除を行う場合には、天敵などの野生動物や、ペット・家畜等に危害が及ばないように適切な薬剤を選択し、適正な使用方法で、なるべく少ない薬剤量で最大の効果をあげられるようにすべきです。

当社各製品別致死量

(半数致死量g)

動物体重
製品名 ネズミ250g ネコ2.5kg イヌ5.0kg ブタ100kg トリ1.0kg 人間60kg
ヤソヂオン 16~25.5 735 300~750 300kg - -
粉末ラテミン 0.4~1.5 1.5~1 10~25 10~50 100 (40~100)
強力ラテミン 0.3~0.6 1.8~3.3 3.3~6.6 66.7~133 0.3~1.3 -
ラテミンリン化亜鉛1% 1~2 5~10 10~20 200~400 1~4 -

※( )内は最少致死量です。上記致死量データは各種文献より抜粋して編集してあります。また、ブタ、人間に対しての致死量は想定換算により算出してありますので正確な値ではありません。

成分別解毒方法

ダイファシノン
ワルファリン
対処法 直ちに吐きださせ、ビタミンK1を40mgを超えない範囲で投与し、医師の手当を受けてください(一時摂取は殆んど無害です)
リン化亜鉛 中毒症状 急性の胃腸カタルを起こすとともに、血便を出します。
運動及び知覚神経が麻痺し、うわごとを言います。
呼吸や脈拍も不規則となり、血尿をだす事もあります。
対処法 医師の診断により、過マンガン酸カリウム液(0.3%)または2~3倍の局方オキシドールで、胃洗浄を行い、炭酸水素ナトリウムを内服します。頭痛、めまい、または瞳孔が開くことがあります。

中毒事故の応急処置

万一、誤飲・誤食等の事故が発生した場合は、ラベルの記載に基づき応急処置を施すとともに、直ちに医師の診断を受けてください。

その際、事故原因となった薬剤のラベル・空容器があれば、それも医師に見せてください。一般的応急処置としては、毒物を速やかに排除し、体力を維持するようにし、呼吸障害には人工呼吸を行うなど、適切な処置をとることが肝要です。

特に、呼吸障害のある場合は患者を安静にし、嘔吐がある時には首を横に曲げて吐かせ、肺に吸い込ませないようにします。

個々の農薬の解毒法については、上記表及び各容器ラベルの記載を参照してください。

  1. ① 人間が薬剤を誤って飲んでしまった場合
    1. a.救急車の手配
    2. b.事故の起きた時間、場所
    3. c.本人の容態、性別、体重の確認
    4. d.飲んだ薬剤名、量の確認
  2. ② 動物が薬剤を誤って飲んだ場合
    1. a.薬剤の種類、飲んだ量、時間の確認
    2. b.動物の種類、体重の確認

*毒劇物が紛失した場合は、警察に連絡をしてください。

薬剤の保管・取り扱いについて

殺そ剤は全て誤飲・誤食すると危険ですから、取扱者の責任として、普通物(毒劇物に該当しないものを指していう通称)に該当する品目でも軽々しい取り扱いは危険です。

子供等が誤飲・誤食しないように手の届かない所に、また、ペットや家畜等が誤飲・誤食しないように注意し、食品・飼料等と明確に区分して保管してください。

薬剤の保管は、密封し直射日光を避け、鍵のかかる冷涼・乾燥した所に保管してください。

薬剤を他の容器へ移し替えることは絶対に避けてください。

使用済みの薬剤及び空き袋・空容器等は関係法令を遵守し、廃棄物処理業者に処理を委託するなど環境に影響のないよう適切に行ってください。

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